NPO法人水源地を守るネットワーク

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活動報告

活動日:平成24年8月28日(火)~30日(木)の3日間

最上川上流 調査報告

外国人による水源地買収問題でマスコミにも大きく取り上げられた、最上川上流の調査は当NPO法人として今後の活動の中でどうしても必要と思い実施しました。

●調査場所
山形県米沢市 市役所 三沢地区大字簗沢
●調査方法
直接面会しての聞き取り及び現地見学
●調査員
三崎、松原
●結果
米沢市 農林部農林課   課長 杉浦隆治氏と面会

◆水源地買収に対する取り組みは国の方針の決定を待って、それに沿った対策を取るつもりだとの事でした。又買収された地区についておおよその特定をしていただきました。

◆簗沢地区コミニュティーハウス(昆虫館)では通称 弁天沼周辺山梨沢と伺い早速調査に入りました。
弁天沼とは最上川上流の一つである太田川上流に位置し、周りは廃家屋もあり人口は少なくさびしく感じられる所ですが、住んでおられる人達に話を聞く事が出来ました。買収された場所は弁天沼の少し上の方で、元田んぼのところ5反分を別荘地として、又山梨沢地区周辺山林と合わせて10町歩位との事でした。価格は現在の相場と比べるとだいぶ高く購入したとの事でした。以前に弁天沼上の5反分位の田んぼ跡地で(別荘を建てるつもりか)測量をしていたが、その後は全く動きが無くそのまま放置されているようでした。
外国人が買ったいきさつは、聞く場所や人によって 相当大きな違いがありました。

◆現地訪問して
山間部の現状 すなわち林業としては経営が成り立たず過疎化、高齢化も進み大変住みづらくなって来ているという印象でした。又山林所有者の一部では手放しても良いと思われる方もあり現在の山林行政・対策の遅れも感じました。
我々NPO法人「水源地を守るネットワーク」としてはただ単に外国人による買収や山林所有者の売り渡しを悪い事だと捉えるのではなく、山林政策を変え 山林所有者の生活が成り立つ方法を考える必要があり今後の活動もその思いに添ったものにしていきたいと思いました。
又水源地山林に対する関心を、その水源を利用している水田所有者や都会の人達にも持っていただき 山林所有者と利益共同体であるという認識のもと所有者が山林を手放したい時には、我々NPO法人が多くの人達に寄付をつのり、山林買い取りに協力したいとも思いました。
●総評
水源地を守る事はただ単に山林所有者の問題だけでなく、我々全ての人達にとっての問題でもあり又将来を担う子供たちの生活環境にも大きな問題だと思います。
NPO法人(水源地を守るネットワーク)では今後 特に水質の良い水源地を中心に調査をして行き、その所有者の意向の中で売りたい人達と、水源地山林に関心のある都会・農村の人達と情報交換し関心を更に高め、買い取りも含めた活動を通じて山林、水源地、水資源を守らなければならないと強く感じました。